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iPaaSとETLは別物!2つの違いを徹底解説
2021.11.12 > 業務効率化
企業ではあらゆる情報、データが管理されており、それらを分析して経営戦略に活用することも少なくありません。
データを企業の資産として活用していくには、スピーディーな情報共有と膨大にある過去データの管理を適切に行う必要があります。
企業における情報やデータ、業務を効率化するためのさまざまなツールを一括管理する際に、「iPaaS」や「ETL」を活用するのも方法のひとつです。
今回は、iPaaSとETLの違いはどのような点なのか、またiPaaSにおけるETLとはなにか、それぞれの特徴について解説します。
iPaaSとETLの違いとは
まずは、iPaaSとETLの違いやそれぞれの強みについて紹介します。違いを理解しておくことで、自社に導入するものを選択する際の参考になるため、活用するサービスを検討する際の比較材料になるのではないでしょうか。
iPaaSとは「複数のアプリを連携するシステム」のこと
iPaaS(アイパース)とは、複数のアプリやシステムの「架け橋」となるシステムのことを指します。
複数のアプリケーションを組み合わせ、データの統合やシステムの自動連携を可能にさせるためのプラットフォームのことです。
iPaaSを活用することで、異なるアプリケーション間でのデータ抽出や統一に必要な工程を削減でき、業務負担の軽減や情報共有のリアルタイム化が可能になります。
アプリケーションによっては、特定の外部システムやサービスとの連携ができるものもありますが、iPaaSではAPIが公開されているものであれば、あらゆるアプリケーション間の連携が可能です。
iPaaSの特徴は、データの連携だけでなくシステムそのものの連携ができる点にあります。
社内に点在しているさまざまな業務管理システムや異なるアプリケーションをつないでビジネスフローを設計することが可能なため、業務フローの根本的な見直しや改革が実現できるでしょう。
iPaaSによって、それぞれのアプリケーションごとに独立しているデータの連携がスムーズになるため、データ保管先の移行や共有に必要な業務の負担を軽減できるメリットがあります。
ETLとは「データ処理」のこと
ETLとは「Extract (抽出)」「Transform(変換、加工)」「 Load(書き出し)」の頭文字をとったものです。
・Extract (抽出)
基幹システムやさまざまな業務ツール、アプリケーションからデータの抽出を行います。利用目的や必要性に応じて、絞り込みを行うのも抽出工程の役割です。
・Transform(変換、加工)
変換、加工の工程では、異なるアプリケーション間のデータフォーマットを統一し、書き出し方法に合わせた変換や加工作業を行います。
・Load(書き出し)
書き出しでは、抽出してフォーマットを統一したデータを、データウェアハウス(DWH)やデータマートへの格納を行います。
ETLはデータを統合する手段のことであり、データウェアハウス(データの保管先・倉庫)に取り込みやすいように、フォーマットを変換する工程も含まれています。
企業に蓄積されている膨大なデータを経営資源として活かすために、複数のシステムから抽出したデータを一括管理できるようにデータ処理を行うのが「ETLツール」です。
データウェアハウスにまとめられたデータは、繰り返し行う操作の機械的な学習や、必要なデータを抽出して利用しやすい形に整理した、「データマート」などの用途に使われることが多くあります。
iPaaSの種類としてETL/ELT型がある
iPaaSとETLは異なるものですが、iPaaSの種類としてETL/ELT型と呼ばれるものがあります。では、ETL/ELT型のiPaaSとは具体的にどのようなものなのでしょうか。
ここからは、iPaaSの種類やそれぞれの特徴や違いについて紹介します。
ETL/ELT型のiPaaSとは
ETL/ELT型のiPaaSとは、データウェアハウスにそれぞれ点在している、個別のデータベースからデータを読み込むタイプのiPaaSのことを指します。
「データパイプライン」とも呼ばれ、大量のデータを一括してデータウェアハウスへ移行することに適したものです。
ETL/ELT型以外のiPaaS
iPaaSには、ETL/ELT型以外のものもあり、導入する前に違いを正確に把握しておくことが大切です。ここからは、iPaaSの「レシピ型」「EAI型」「ESB型」それぞれの特徴や、機能の違いについて解説します。
レシピ型
レシピ型のiPaaSは、異なるフォーマット間における一連のデータ処理がまとまっているタイプのものです。
データ連携に必要な処理の方法に精通していない社員や、非エンジニアでも利用しやすい特徴があります。
特定の操作を実行した際に起動する「イベントドリブン型」でデータ連携しているサービスが一般的です。
EAI型
EAI型は、ETL/ELT型に似ているタイプのiPaaSで、Enterprise Application Integrationの略称です。
ETL/ELT型との違いは、分岐処理や特殊なロジックの設定が多様で、高機能な処理が可能な点にあります。複雑なデータ処理が必要な場合に適しているタイプのiPaaSです。
ESB型
ESB型は、Enterprise Service Busの略称で、さまざまなシステムやアプリケーション間のデータ連携を行うためのミドルウェアです。
ソフトウェアコンポーネント(部品)を再利用できるようにする「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」を実現するためのツールとして活用するタイプのiPaaSになります。
システム導入でお困りの方はBlue Tiger Consultingへ
システムを導入するには、企業が抱えている課題や業務フローの根本的な見直しと、課題解決や効率化実現につながるシステムの取捨選択が必要になります。
しかし、システムについてのノウハウがない状態でiPaaSやETLを導入しても、機能を最大限に活かすことができません。
「自社に合うシステムがなにかわからない」「導入後の保守管理が自社でできない」など、システム導入でお困りのことがある場合には、Blue Tiger Consulting(ブルータイガーコンサルティング)へご相談ください。
ここからは、Blue Tiger Consultingの特徴や提供しているサービスの内容について紹介します。
ERPシステムの導入支援サービスを行っている
Blue Tiger Consultingでは、ERP(基幹業務)システムの導入支援サービスを行っています。
ERPシステムとは、企業経営に欠かせない基幹業務をシステム化したもので、企業経営の根幹を担うものです。
ERPシステムを導入することによって、異なる部署間でも社内で情報を一元管理できるようになるため、データベースを有効活用できるようになります。
ERPシステムを導入するだけでなく、導入後の運用管理や追加機能開発、保守管理サポートが充実しているのもBlue Tiger Consultingの特徴です。
システム導入後に変化した社内ニーズや市場動向に合わせてカスタマイズできるため、導入後も安心して活用していただけます。
iPaaSの導入サポートも
Blue Tiger Consultingでは、ERPシステムだけでなくiPaaSの導入サポートも行っています。弊社は、米国屈指のiPaaSツールであるCeligoの日本パートナーであり、日本唯一の正規代理店です。
Celigoはノンプラグラミングで自動連携が可能なiPaaSで、他サービスと比べてライセンス費用が安価に済むため、ランニングコストを抑えられるメリットがあります。
「基幹システムと在庫管理システム間で、在庫データをリアルタイムに連携できていない」
「基幹システムとECサイトで二重入力が発生し、人的ミスが起きやすい」
Celigoを導入することで、上述のような企業のデータ管理における課題解決が実現します。
また、Blue Tiger Consultingには英語や中国語が堪能なコンサルタントも在籍しているため、ビジネスのグローバル展開にも対応可能です。
ERPシステムやiPaaSの導入による、社内の業務フローの根本的な見直しや改革を検討しているのであれば、ぜひ一度Blue Tiger Consultingまでご相談ください。
まとめ
iPaaSやETLは、あくまでデータの管理やアプリケーション間の連携を迅速化するための手段のひとつです。
どのような目的で導入するのか、社内のどのような課題を解決したいのかを明確にしておかなければ運用の方向性が定まらず、機能を最大限に活用することができません。
システム導入や運用のプロに依頼することで、自社が抱える課題が明確になり、どのようなシステムを導入して活用していくべきかを判断することもできるでしょう。
課題を明確にしたうえで、必要に応じてiPaaSやETLの導入を検討してみてはいかがでしょうか。