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ERP導入で業務効率化!統合基幹業務システムのメリット
2021.04.29 > 業務効率化
どの企業であっても、規模が大きくなったり、業務量が増えたりすると、次第に業務が煩雑化して効率が悪くなってしまうケースがあるでしょう。しかし、ERPを導入すれば、こうした問題が解消するかもしれません。
この記事では、ERP導入が企業の業務効率化につながる理由と、ERPを導入する際のメリットとデメリットについて紹介します。
ERPとは、「Enterprise」「Resource」「Planning」の頭文字をとったもので、直訳すると「経営」「資源」「計画」という意味です。一般的には、「総合基幹業務システム」のことを表しています。
総合基幹業務システムとは、企業経営に欠かせない基幹業務をコンピューター上でシステム化したものです。会計、販売、在庫管理、人事など、それぞれの業務ごとにシステムが存在し、これらを一元的に管理できます。それぞれのシステムが連携しているので、社内全体の業務を効率化できるのがERPを導入する一番のメリットです。
かつては大企業が導入するものと思われていましたが、中小企業向けに機能を絞り、後から拡張できるコンポーネント型のERPも増えています。
最近では、従来のインストール型よりも、インターネットのサーバー上からシステムを読み込み、データもサーバー上に保存するクラウド型のERPが主流です。
では、なぜ業務を効率化できるのか、具体的な理由を見てみましょう。
ERPで複数のシステムが連携できるのは、データを1ヶ所に集約して共有できるからです。もしシステムが連携していないと、同じ情報を登録したいときに、複数回入力しなければいけません。万が一間違って入力すると、システム間で不整合が生じてしまいます。手間がかかる上に、データとしても役に立ちません。
企業の中では、複数の部門に関係する業務がたびたび発生します。例えば、ひとつの商品を販売した情報は、販売部門はもちろん、在庫管理部門や生産部門、さらには会計部門でも共有が必要です。
ERPなら、販売部門のシステムで情報を入力すると、ほかの部門のシステムにも同時に反映されます。手間が省けるだけでなく、不整合が起こるリスクもありません。効率的に業務を進められるようになります。
ERPを導入することは、経営者にとってもメリットがあります。これまで経営判断をするには、各部門から口頭やレポートで報告を受け、経営者が頭の中であれこれ考えなければいけませんでした。これでは、必ずしも冷静な意思決定ができるとはいえないでしょう。
多くのERPには、「BI(ビジネス・インテリジェンス)」という機能が搭載されています。AIがデータを分析、加工して可視化してくれる機能です。
企業の状況が一目で分かり、主観にとらわれない客観的な分析ができるようになります。危機的な状況にあると警告してくれるBIもあるほどです。わざわざ、各部門から報告を待つ必要もないので、自然と意思決定のスピードも速くなるでしょう。
例えば、ある商品の利益率が高いので、集中して生産する。逆にある商品は売れ行きの割に利益率が低いので廃番にするといった具合です。このような判断をするには、販売部門や生産部門、会計部門などから必要な情報を集めなければいけませんが、ERPならすぐにできます。
これもデータが1ヶ所に集約されているからこそ、実現できることです。
もちろん、それぞれの部門で集約されたデータを活用することもできます。
例えば、営業部門で大量の発注を受けたとき、本来であれば生産部門に材料の在庫を確認したり、会計部門でキャッシュフローを確認したりするなどの作業が必要です。担当者は、それぞれの部門に問い合わせた上で、スケジュールを組まなければいけません。
ERPでは、データを簡単に集められるので、わざわざ問い合わせる必要がなく、すぐにスケジュールを組めます。従来よりも、顧客への早急な対応が可能になります。
ただし、このようにデータを活用するには、企業側から各社員に働きかけなければいけません。入力までなら誰でもできますが、活用となると簡単には思いつかないからです。せっかくERPを導入したのに、従来の無駄なやり方を続ける恐れもあります。
ERPで業務の効率化を図りたいときは、すでに何らかの問題を抱えているはずです。ERPで、「こういった使い方をすると問題を解消できる」と提案すれば、従業員にも納得してもらえるでしょう。
同時に、問題を解消するために必要な機能が明確になり、数あるERPの中から自社に適したものを選ぶ基準にもなります。
ERPはメリットばかりではありません。デメリットもあります。デメリットが経営の負担にならないか、導入前に確認しましょう。
ERPで最もデメリットになるのがコストです。先述のとおり、ERPはインストール型とクラウド型があります。
インストール型は、社内のパソコンにERPをインストールして、データも社内のサーバーに保存する方法です。
導入にあたっては、ERPとサーバーを購入するための初期費用が発生します。もし独自の商習慣を適用するために機能をカスタマイズするのであれば、追加費用がかかり、かなりの高額になるかもしれません。
一方で導入が終われば、次に費用が発生するのはERPをバージョンアップするときです。
ただし、メンテナンスやセキュリティ対策は自社で行わなければいけません。当然、そのための人員が必要になり、費用もかかります。外部に依頼する際も同様です。
クラウド型は、インターネット上からERPを読み込み、データもインターネット上のサーバーで保存します。そのため、初期投資はほとんど必要ありません。その代わり、毎月定額で利用料が発生します。
利用料はERPの規模やIDを発行する人数などで決まり、大規模になるほど高額です。場合によっては、長期で使っているうちに、費用がインストール型を上回るかもしれません。
しかし、メンテナンスやセキュリティ対策は、すべてERPのメーカー側が担当します。毎月の利用料に含まれているので、企業側で別途負担する必要はありません。
どちらが負担にならないのか、計算した上で選びましょう。
また、ERPには定着まで日数がかかるというデメリットがあります。すでに別のシステムを使っていた場合は、リプレイスするのが大変です。
リプレイスには、新しいシステムに慣れてもらうことと、蓄積したデータを移すというふたつの作業が発生します。一度にリプレイスするのは、分かりやすい反面、その間は業務が滞ってしまいます。再開しても、定着して従来どおりの業務ができるまでには日数がかかります。
段階的に移行したり、ふたつのシステムを同時に稼働させながら移行したりするのは、業務を停止する期間や範囲が小規模で済み、同時に使用感を検証できるのが強みです。逆に移行までの手間や日数がかかります。そのための費用も必要です。
リスクや費用を抑えつつ、業務に影響が及ばないようにリプレイスできる方法を選びましょう。
導入が終わってから、やっぱり自社に合わなくても、後戻りは難しいので、先述のとおり問題を解消して業務を効率化してくれるERPを選びたいものです。
Blue Tiger Consulting(ブルータイガーコンサルティング)では、ERPの導入を支援しております。ビジネスプロセスを理解している弊社のコンサルタントによる、最適なERPの提案や構築が可能です。リプレイスする際のサポートや運用後の保守管理も行います。
ERPで業務の効率化をお考えの際は、ぜひご相談ください。
ERPは複数のシステムが連携しており、入力されたデータが1ヶ所に集約され、共有できるようになっています。これにより、業務の効率化はもちろん、データの活用や、迅速な意思決定が可能です。
一方で、導入に費用や手間が発生し、定着までの日数がかかるというデメリットもあります。導入をサポートしてくれるベンダーに相談するのがおすすめです。