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ERPとRPAは何が違う?最適な業務効率化ツールを選ぶための豆知識
2021.06.25 > クラウドERP
企業の業務効率化や管理方法の統一などを目的として、ERPやRPAを導入する企業が増加傾向にあります。
どちらかを導入することもあれば、ERPとRPAを同時に導入するなど、相乗効果を引き出す運用方法も検討することが重要です。
では、ERPとRPAのそれぞれ特徴とはなにか、どのようなシステムとして企業に導入することができるのでしょうか。
今回は、ERPとRPAの違いやふたつのシステムを連携させるメリットに加え、導入時に活用できるサポートサービスについて紹介します。
ERPとRPAは異なるものであり、目的や用途の違いを正確に把握しておくことが重要です。ここからは、ERPとRPAの違いやどのようなシステムなのかという特徴について解説します。
ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略称で、日本語では統合基幹業務システムと呼ばれます。ERPの特徴は、複数の業務を統合して統一し、管理を一元化できる点です。
システムとしてはインターネットを介して使用する「クラウド型」と社内にサーバーなどを設置して導入する「オンプレミス型」の2種類があります。
■クラウド型ERP
・クラウド上に構築されたERPシステム
・インターネットに接続できれば場所問わず利用できる
・自社で保守業務を負担する必要がない
・比較的導入・ランニングコストが安い
■オンプレミス型ERP
・自社内にサーバーを設置して運用を行うERPシステム
・テンプレートを導入して追加構築するタイプや自社で一から構築するタイプもある
・自社に合うシステムとしてカスタマイズしやすい
・社内に保守管理を行う人材が必要
・導入・ランニングコストが高い傾向
RPAとは「Robotic Process Automation」の略称で、日本語ではデジタルレイバーや仮想知的労働者とも呼ばれます。
RPAの目的は業務の自動化であり、業務を自動化するために導入するアプリケーションやソフトウェア、システムの総称です。
一般的にRPAの運用は、パソコンで行うソフトの操作が対象になり、その対象領域の範囲や自動化の難易度によって導入する機能が異なる特徴があります。
RPAは、サーバーインストール型とパソコンインストール(デスクトップ)型、クラウド型の3種類があるため、活用方法や用途に合わせて選択すると良いでしょう。
■サーバーインストール型
・サーバーにインストールしたRPAシステム
・サーバー内でデジタルレイバーが働くため大量のデータ管理も可能
・運用ルールも一括管理できる
■パソコンインストール(デスクトップ)型
・利用するパソコンそれぞれにインストールして利用するRPAシステム
・パソコンごとにデジタルレイバーをそれぞれ導入する形式
・特定のパソコンでのみ行っている業務などに活用しやすい
■クラウド型
・クラウド上で業務の自動化を行うRPAシステム
・低コストで導入できることが強み
・パソコンにインストールしたソフトの自動化などには対応できない
また、RPAはシステムの種類だけでなく自動化できる業務の範囲によってクラスが3つに分類されています。
■クラス1 RPA(Robotic Process Automation)
・定型業務の自動化を行うもの
・情報取得や蓄積、データ入力、検証作業など
■クラス2 EPA(Enhanced Process Automation)
・一部非定型業務の自動化を行うもの
・RPA(クラス1)の技術にAIを追加して運用する
・言語分析や音声解析、画像解析など
・非構造化データの読み取りにも対応可能
■クラス3 CA(Cognitive Automation)
・高度な自立化をともなうもの
・プロセス分析や改善と意思決定まで自動化
・ディープラーニングや自然言語処理にも対応可能
自社で自動化を図る業務の範囲に合わせて、導入するシステムのクラスを決定することが大切です。
ERPとRPAを組み合わせることで得られるメリットは、大きくわけてふたつあります。
どちらか一方を導入することでも得られるメリットはありますが、ERPとRPAを連携させることによって、より高度な業務効率化を図ることができる点が特徴です。
連携することにより、ERPで一元化した基幹業務をRPAで自動化することが可能になります。
ここからは、具体的にERPとRPAを組み合わせることで、どのようなメリットが得られるのか確認していきましょう。
ERPとRPAを同時に導入することで、業務全体のプロセスを自動化することが可能になるメリットがあります。
たとえば、違う部署同士で連携する必要がある業務なども自動化できるようになり、より管理体制がシンプルかつ把握しやすくなる点が特徴です。
データ量が多くても、各部門にわけて作業をする必要もなく、業務フローの抜本的な見直しや簡略化にも役立ちます。
具体的には、請求情報の入力から見積書発行までの自動化、予算ファイルの収集、発注入力の自動化によるエラーの抑止などに活用可能です。
請求や発注にかかわる数値入力は、部署間にまたがって情報収集が必要になるため、マンパワーが必要になる課題がありました。また、人件費などのコストがかかるうえに、手動入力ではヒューマンエラーが発生しやすいというリスクもあります。
これらの部署間にわかれていた入力業務をERPで統一させ、さらにRPAで自動化することで、業務全体の工数削減に役立つのがERPとRPAを連携させるメリットです。
ERPとRPAを連携させることで、ERPで一本化したシステム管理がさらに円滑に行えるようになります。
RPAのみを導入した場合、複数のRPAが必要になったり、部署ごとに運用ルールが異なったりして管理系統が分岐してしまう課題がありました。
ERPと連携させれば、すべてのRPAをERPで一元管理できるようになるため、管理そのものの簡略化が可能になります。
重要なのは、どの業務を一元管理してどの業務に対して自動化を行うのかを自社の状況に合わせて検討することです。
ERPとRPAの連携は、組み合わせ方次第で業務効率化によるコスト削減や、主要業務にマンパワーを集中できるため生産性向上にもつながるでしょう。
また、ERPとRPAを連携させて導入する際には、業務フローの抜本的な見直しや大がかりな変更作業が必要になる場合もあるため注意が必要です。
ERPやRPAの導入を行う場合、専門知識がなければ導入してもうまく運用できず、効果を引き出すことができない可能性があります。
そのような導入の失敗を防ぐには、導入支援サービスを利用するのがおすすめです。
Blue Tiger Consulting(BTC)なら豊富な知識とノウハウをもとに、企業の悩みに応じたERPの導入方法をご提案させていただくことができます。
ERPとRPAの組み合わせによる自動化についても、BTCが提供しているさまざまなソリューションを活用した導入が可能です。
また、BTCでは導入支援だけでなく、保守支援サービスや追加機能開発についての支援も行っております。
自社の現状に即した新たな業務フローを構築したい場合や、コスト削減・生産性向上につながる工数削減をご検討であれば、ぜひ一度BTCまでご相談ください。
ERPやRPAの導入・運用は、用途や目的に合わせて検討しなければ、効果を引き出すことができません。
ERPで一元管理できないものもRPAであれば自動化できるなど、のようにそれぞれの苦手な領域もERPとRPAの連携によって相互フォローできるようになるのも特徴です。
また、ERPやRPAで活用するシステムも、オンプレミス型にするのかクラウド型を導入するのかなど、検討しなければならないことは多岐にわたります。
社内での周知や素早くシステムを浸透させるためにも、導入支援サービスやサポートをうまく活用しながら最適なシステム構築を行いましょう。