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製造業のIoT化にはどんな効果がある?導入のメリットや注意点について
2022.04.08 > クラウドERP
近年、IoTを活用する動きが、さまざまな産業で見られるようになってきました。IoT化は、製造業においても、多くのメリットが期待できます。
この記事では、製造業で活用されるIoTの特徴、製造業でIoT化を進めるメリットなどについて紹介します。
あらゆる業界でIoT化による業務改革が注目される中、とりわけ製造業ではIoT化で進んでいます。
ここではIoTとは何か、製造業ではIoTをどのように活用できるかなどについて解説します。
IoTとは、Internet of Thingsの略称で、モノにインターネット接続機能を付加する技術やサービスを指します。スマートフォンやパソコンもIoTのひとつです。近年では、冷蔵庫やロボット掃除機など家電のIoT化も進み、より身近なものとなりました。
IoT化には通信機能が必須ですが、インターネットの普及により低コストでネットへの接続が可能になったことから、通信機器や家電だけでなく、さまざまなモノでIoTの活用が広がりを見せています。
製造業でIoTを取り入れると、製造や生産ラインにかかわるあらゆる管理の効率化が図れます。
・温度管理の自動化
・多種多様な生産ラインの一元管理
・製造機器の稼働状況管理
さらに、IoTはインターネットへ接続する機能が備わっているため、インターネットを通して機器や稼働状況などを管理することも可能です。同じ工場の生産ラインはもちろん、全国、さらには全世界の生産ラインの管理を一元化できるようになります。
IoTの概要と製造業でのIoTの活用について簡単に説明しましたが、まだイメージが湧きづらいという方もいるかもしれません。製造業でIoTを取り入れることで具体的に何が変わるのか、その効果とメリットをいくつか紹介します。
製造業でIoT化を進めるメリットのひとつが、生産性や品質性の向上です。IoTを生産ラインで使用する機械に導入すると、センサーやカメラを使って、情報を管理できるようになります。
これまで、人の手により保守や管理が行われていたのであれば、データの蓄積によって人の感覚だけではわからなかった部分も見えてくるでしょう。データがあれば、トラブルが発生した際の原因特定などもスムーズです。
また、生産工程のデータを集め、分析することによって生産工程を可視化できます。生産工程が見えるということは、待機機器はないか、生産ラインの稼働に遅れはないかが明確になります。
データチェックを行い改善していくことで、生産性の向上に期待がもてます。
また、生産ラインでIoTを取り入れるだけでなく、出荷する製品にIoTを取り入れ、機器の状況を追えるようにすることで故障対応も容易になり、品質性の向上に役立てることも可能です。
製造業におけるIoTの活用は、コスト削減にもなります。特にコスト削減の効果が期待できるのは、品質検査など人の手で行っている製造工程にてIoTを取り入れた場合です。
たとえば、品質検査であれば、形状や色、パッケージなど目視で行っていた検査を、IoT技術を取り入れたセンサーを設置することによって、自動化できるようになります。これにより、品質検査に必要な人員を少なくできるため、人件費削減に効果的です。
また、IoTの導入だけでなく、AIも取り入れることで、品質検査の精度をさらに高めていくことができます。高精度での品質検査を実現できれば、不良品が市場に出回るリスクも抑えることができるでしょう。結果として、不良品の回収にかかるコスト削減にもつながります。
製造業でのIoTの導入は、社員育成や社員の質向上にも効果的です。
製造業では、複雑な機械の操作、多くの工程の把握など、高いスキルが必要になります。高度なスキルを身につけるには、時間がかかるものです。
社員教育に時間をかけるのが理想的ではあるものの、近年は人手不足の問題もあり、なかなか教育が進まない会社も見られます。早期に高度なスキルを社員に身につけてもらうには、誰もが技術を習得できるような基盤づくりが必要になるでしょう。
IoTは、社員教育にも役立ちます。機械の操作が複雑で習得するのに時間がかかるなら、IoTで操作マニュアルを統一させることで、操作性を向上できます。結果として、より多くの社員が機械を操作できるようにすることも可能です。
IoTを利用すれば、遠隔トレーニングもできるようになり、社員が早期に熟練した技術を習得できます。
さらに、IoTは社員の位置情報チェックにも活用することが可能です。たとえば、作業員の動線のデータを蓄積していくことで、ムダはないか、作業効率の良い作業員はどのような動線で動いているかなどの分析ができるようになり、動線の最適化ができます。
ほかにも、作業員の位置情報を取得することで、立ち入り禁止区域に誤って入ったときに警告アラートを作動させるようにすることで、トラブル防止にもつながります。
製造業において、IoTの導入はさまざまな効果が期待できる一方で注意点もあります。方向性が定まっていない状態で導入を決めると、期待通りの効果が現れないこともあります。
以下に紹介する注意点を確認しながら導入を進めていきましょう。
IoTの導入や運用にはコストがかかります。安易に導入してしまうと、IoTによるコスト削減以上に運用などのコストがかかることもあります。そのため、目的を明確にしたうえで導入を進めるようにしましょう。
また、課題解決や業務効率化に有効なIoTですが、それだけで終わらせてしまうと次につながりません。IoTを技術として取り入れるだけでなく、経営戦略のひとつとして捉え、会社の目的に合ったIoTを戦略的に活用する方向で考えましょう。
IoT導入前には、導入によって本当に効果があるのか、実現可能性と効果の有効性の検証が必要です。
IoTは、生産ラインなどで使用する機器のデータを集め、管理するのに有効な手段です。しかし、どれだけデータを集めても、活用方法が定まっていないと、IoT導入による効果をうまく発揮できなくなってしまいます。
IoT導入の際は、蓄積したデータをどのように活用するかも具体的に決めておきましょう。蓄積したデータを人の手で分析する方法のほかに、AIを取り入れることで分析や制御を自動で行うことも可能です。
製造量の増減やメンテナンスのタイミングなど、データを活用することで何ができるか、どのような点に役立てていけるか、データ活用の戦略を立てて導入を進めていきましょう。
IoTの導入を検討するならクラウドERPがおすすめ
製造業でIoTの導入を考えるなら、クラウドERPの導入がおすすめです。クラウドERPは、あらゆる業務の管理を一元化できる基幹業務システム(ERP)をクラウド化し、インターネット上で利用できるようにしたものです。
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