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RPAの導入費用はどれくらい?抑えるコツと活用できる補助金について
2022.01.02 > 業務効率化
企業における業務の効率化は、働き方改革の推進や企業の利益率向上など、さまざまな目的で取り入れられています。
RPAもそのひとつであり、企業のIT化やグローバル化などにも関わる重要な施策です。では、RPAを導入するには、どれくらいの費用が必要になるのでしょうか。
この記事では、RPAとはなにか、種類や導入するメリットに加えて、導入にかかる費用や項目について紹介します。
また、RPA導入にかかる費用を抑えるコツも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
RPAとは、Robotics Process Automationの略称でホワイトカラー(事務系)の定型作業を自動化するツールのことを指します。
「ソフトウェアロボット」「デジタルレイバー」「デジタルワーカー」などとも呼ばれ、エクセルのデータ入力などの業務を人に代わって行うツールです。
近年では、AIが搭載されたものや機械学習が可能なRPAも増加傾向にあり、種類も多種多様にあります。
自社に合うものを選ぶためには、RPAの種類や導入、ランニングコストなどを比較検討することが大切です。
まずは、RPAの種類やRPAを導入することで企業が得られるメリットについて紹介します。
RPAは大きくわけて「サーバー型(オンプレミス型)」「デスクトップ型」「クラウド型」の3種類あります。
・サーバー型(オンプレミス型)
サーバー型のRPAは、オンプレミス型とも呼ばれるもので、社内にRPA用のサーバーを設置して利用するタイプのものです。
PC1台に対して100体以上のロボットが同時に働ける特徴があり、企業の業務フローに合わせた追加機能開発なども柔軟に行うことができます。
・デスクトップ型
デスクトップ型のRPAは、社員一人ひとりのPCにRPAツールをインストールして使用するタイプのものです。
担当者ごとに管理が容易になるほか、部署、チーム、個人単位など、最小単位から導入しやすいメリットがあります。
・クラウド型
クラウド型のRPAは、社内にサーバーをもたず、RPAを提供している事業者からインターネットを介してツールの提供を受けるタイプのものです。
導入コストがほかのタイプのRPAと比べて安く、運用中の保守管理にかかる手間や人員の手配もほとんど必要ないメリットがあります。
RPAツールには、それぞれのタイプごとに長所、短所があるため、自社の状況や解決したい課題に合わせて選択することが大切です。
RPAを導入することで、企業が得られるメリットは多くあります。
RPAを導入すると、業務効率化につながります。定型作業をRPAツールに任せることで、人の手で行う工程を減らせるためです。
また、機械作業に一任できるため人的ミスも減らせるようになるでしょう。二重入力や入力漏れ、タイムラグの発生、部署間の連携ミスなどを減少させることができます。
ミスが減ることで修正対応などにかける時間が不要になり、定型作業以外の業務に注力できるようになるなど、業務が効率良く進められることがRPA導入のメリットです。
RPAで定型作業を自動化できるようになれば、業務工数の削減や業務効率化によって、残業時間の短縮にもつながります。
また、RPAが担ってくれる業務を指導する必要がなくなるため、育成コストも削減できるようになるでしょう。このように、人件費が削減できるのもRPA導入によって得られるメリットのひとつです。
残業時間の短縮やメインの業務に集中できる環境が整うと、コストカットや業務効率化だけでなく、職場環境の改善にもつながります。
社員に働きやすい環境が提供できるようになるため、職場環境の整った企業としての認知度が広まり、企業ブランディングも向上するでしょう。
企業ブランディングが向上すれば、求職者からの応募の増加につながり、人手不足の解消や優秀な人材が確保できるなどのメリットも得られるようになります。
RPAを導入するなら、導入にかかる費用や運用にかかるコストを把握し、費用対効果を見極めることが重要です。
では、RPA導入には具体的にどのような項目にいくらの費用が必要になるのでしょうか。ここからは、RPA導入にかかる費用の項目内訳と費用の目安について紹介します。
RPA導入にかかる費用は、導入の初期費用だけではありません。保守管理にかかるランニングコストなども想定したうえで、導入することが大切です。
まず、RPA導入時にかかる初期費用が必要になります。ライセンスの形態によって費用が左右されるため、必要なものを絞り込んでおくことが大切です。
たとえば、フル機能が備わったもの、機能は限定的だがパッケージ化されたもの、導入後に追加開発が可能なもの、実行のみに限定されたものなどがあります。
サーバー構築費は、オンプレミス型のRPAを導入する際に必要になる費用です。保守管理も社内で行わなければならないため、エンジニアなどのスキルや知識をもつ人材の確保も必要になります。
ライセンス料は、導入時の初期費用とは別で必要になる毎月の月額使用料です。企業の導入したRPAの種類や、RPAの機能範囲などによって金額が左右されます。
毎月定額が必要になるものや、年間単位で費用を支払う必要があるものなど、契約期間や支払い頻度にも違いがあるため、確認したうえで導入しましょう。
RPAを導入するのであれば、保守やメンテナンス、追加機能の開発、サポートサービスにかかる費用も事前にチェックしておくことが大切です。
ライセンス使用料に含まれている場合もあれば、オプションとして追加費用がかかる場合もあります。
事業者によっては、導入サポートの費用が無料となっているところもあるため、プラン内に含まれている範囲やオプションの料金なども確認しておきましょう。
ここからは、RPA導入にかかる費用の目安を紹介します。必要になる費用は、利用するRPAの規模や利用する人数、機能レベルなどによって大きく変動するため、あくまで目安として参考にしてください。
実際に必要になる費用は、RPAを提供している事業者に直接問い合わせて、見積もりを出してもらうと良いでしょう。
RPAを導入する際にかかる費用を抑えるには、節約するポイントをおさえ、活用できる補助金についても把握しておくことが大切です。 ここからは、RPAの導入費用を抑えるコツや、RPA導入時に利用できる補助金の種類やそれぞれの概要を紹介します。
RPAを導入するにあたり、まずは自社の業務において自動化すべきものや課題を抽出し、必要な機能を明確にしておくことが費用を抑えるコツのひとつです。 活用しない機能があればその分コストの無駄が発生するため、まずは必要なものを精査しましょう。 ただし、RPAが得意とする「ホワイトカラーの業務」における課題を抽出しなければなりません。人の手が必要なもの、自動化できるものを検討しながら、必要な機能を絞り込みましょう。
RPAの導入コストを抑えるのであれば、先に予算を決定してから予算内に収まるRPAを選択するのも効果的です。 極端に予算を安く設定するのではなく、あくまで必要費用の目安を把握したうえで予算を検討するようにしましょう。 また、複数の業者に相見積もりを依頼するのも方法のひとつです。同様の金額かつ機能面でも差がない場合には、サポート面やオプションサービスなども比較すると良いでしょう。
RPAを導入後に自社の業務にマッチせず、導入自体が失敗に終わることが一番費用の無駄になってしまいます。 そのため、導入前の段階でRPAをいくつかの候補に絞り込み、無料トライアル版などを活用して、機能の使用感をチェックしてみると良いでしょう。 社員がスムーズに機能を活用できるか、社員の練度に左右されず一定の業務進捗が達成できるかなど、利用しやすいものを検討することが大切です。
RPAを導入するのであれば、補助金を活用するのも導入費用を抑える方法のひとつです。RPA導入で活用できる補助金は3種類あるため、それぞれの支給要件を確認しておくと良いでしょう。
・IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業が利用できる補助金制度で、業種ごとに支給対象となる企業の資金規模や従業員数が異なります。 IT導入補助金は、IT導入支援事業者が提供している「非対面化ツール」を導入する際に活用できるものです。要件を満たしている程度によって支給額は異なりますが、上限150万円~450万円が支給されます。
・ものづくり補助金
ものづくり補助金は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」のことで、生産性を向上させるための設備投資に対して支給されるものです。 工場などの設備に支給される補助金ですが、ITツールの導入時にも活用することができます。一般型とグローバル展開型があり、海外展開を想定していない一般型でも補助金額が大きいことが特徴です。 設備導入費用の1/2(小規模事業者は2/3)かつ上限1,000万円(グローバル展開型は3,000万円)まで支給されます。
・小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の継続的な発展を支援する目的で導入された補助制度で「一般型」と「事業再開型」の2種類があります。 常用従業員20名以下(商業・サービス業(宿泊業・娯楽業は除く)は5名以下)の事業者が支給対象です。 補助率は2/3、上限50万円ですが、複数の事業者が同時申請する場合、最大500万円まで上限が引き上げられます。 RPAの導入にかかる費用の一部を補助金でまかない、導入コストを抑えながらRPAの機能を最大限に活用していきましょう。
RPAは、ホワイトカラー(事務系の業務)を自動化することに特化したツールです。 業務ごとに複数のRPAを導入する必要があるため、ツール間の連携を強化するのであればERPの導入も検討してみてはいかがでしょうか。 ERPとはEnterprise Resource Planning(企業資源計画)の略称で「基幹業務システム」とも呼ばれています。 会計、人事、生産、物流、販売など、企業における「基幹業務」を統合して一元管理するシステムであり、企業全体の情報管理を一元化することが可能です。 ほかの部門や異なる部署の業務をまとめてIT化することで、ERP上で情報を一元管理できれば、戦略的に情報を活用できるようになります。 Blue Tiger Consulting(ブルータイガーコンサルティング)なら、企業に合うERPの導入をサポートすることが可能です。複数のRPAを一元管理する「iPaas」にも対応しており、RPAの連携強化にも役立ちます。 また、RPAでは管理できない物流や生産、販売業務のフローもERPなら一元化できるため、単一の業務だけでなく業務プロセス全体の効率化が実現可能です。 「業務を自動化したいがどのツールが良いかわからない」「企業全体の業務プロセスを再構築したい」など、業務管理改善をご検討であればぜひBlue Tiger Consultingまでご相談ください。
RPAの導入にかかる費用は、初期費用だけでなくランニングコストや追加オプションなども含め、全体像を把握しておくことが大切です。 自社に合う機能を精査し、コスト面だけでなく「本当に必要なツールはなにか」を検討しながら、導入するRPAを比較すると良いでしょう。 また、業務プロセスや企業全体の情報管理を一元化したいのであれば、ERPを検討してみるのもおすすめです。