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原価の管理はERPシステムで一元化!おすすめの理由と主な機能を紹介
2021.06.23 > 在庫管理業務改善
原価とは、販売目的で生産したりサービスを提供したりするために消費される必要な費用のことです。通常、原価には材料費や人件費など、あらゆる費用が含まれます。そのため、計算や管理が複雑になることも多いです。
取り扱う製品やサービスが増えるほど、原価計算や管理も難しくなっていくでしょう。企業規模が大きくなれば、原価を適切に管理するシステムの導入が欠かせません。
そこで、原価管理システムの導入を検討している方も多いのではないでしょうか。原価管理といえば独自のシステムを取り入れることもありますが、社内データをまとめて管理できるERPでも原価管理は可能です。
では、原価管理にERPシステムを導入することは適切なのか、ERPシステムの特徴と原価管理について解説していきます。
原価計算がよく用いられるのは、製造業です。製造業は、既成の商品を仕入れて販売するのではなく、一から商品を製造する業種のため、原価は適切に把握しなければなりません。
製品を製造するのには、材料のほか、人件費、外注費、水道光熱費など、あらゆる費用がかかるため、製造に要した費用を集計して原価を把握する、原価計算が必要になります。
原価管理とは、原価計算などをもとに把握した原価を用いて、さらなる分析を行うことです。原価管理には、設定した原価標準と実際にかかった原価の差額を把握する目的、企業の収益を上げるために差異の原因を分析して原価を抑える目的があります。
原価管理は、原価を割りだす原価計算の数値はもちろん、あらゆる観点で分析が必要です。原価計算が複雑になればなるほど、原価計算や管理ができるシステムがないと、適切に管理することは難しくなるでしょう。
原価管理のために、専用の原価管理システムを用いることも多いです。しかし、原価管理システムを独自に取り入れなくてもERPシステムがあれば原価管理はできます。
ERPは、基幹システムともいわれます。基幹システムとは、経営に必要なシステムをつなぎ、情報の一元化や業務の効率化を図るシステムのことです。ひとつのネットワーク上に、会計業務、人事業務、生産業務、物流業務、販売業務などの基幹業務システムが存在し、相互につながりあっています。
原価管理には、原価管理システムという単体のツールがあり、システム上で原価管理を行うことが可能です。
しかし、複雑な原価管理を適切に実行したいなら、原価管理システムではなく、ERPシステムをおすすめします。
原価計算はERPシステムの生産管理の中に、原価管理はERPシステムの管理会計の中に含まれており、ERPシステムひとつで一括管理ができるためです。
原価管理を行うには、原価計算のデータだけでなく、さまざまなデータを必要とします。たとえば、完成していない製品の評価、会計処理に関わるデータ、在庫などです。
すべて原価管理システムで管理するとなると、必要なデータをその都度、入力したり取得したりする必要があります。しかし、ERPはデータが一元化されているため、すでにあるデータなら必要に応じて自動で原価管理を遂行することが可能です。
入力やデータ取得の手間もなく、データ入力のミスなども軽減できるでしょう。「効率良く原価管理を行いたい」、「原価管理の作業負荷を軽減したい」と考えている方はERPシステムで原価管理を一元化することをおすすめします。
ERPシステムの原価管理で使用する主な機能を解説します。
前述したとおり、原価管理をERPシステムで一元管理するべき理由のひとつとして、多岐にわたるデータの取得が容易になることです。原価管理内部の過去のデータだけでなく、ERPシステム上に存在する管理システムから、原価や費用のデータも収集できます。
管理システムと別に原価管理システムを設けている場合と比べて、データの収集がスムーズです。収集のための工数を大幅に削減できます。
原価計算を効率良く行えるのもERPシステムの原価管理機能の特徴といえるでしょう。管理システムと連携することで、原価計算に必要な費用の金額だけでなく、作業にかかった工数(作業人数や作業時間)も取得できます。また、工数計算も連携することで効率良く実行することが可能です。
企業によっては、複数の製品やサービスを管理することも多いです。製品やサービスの提供がひとつであれば、原価計算もそこまで複雑にはならないでしょう。
しかし、複数の製品を扱うと、間接的に消費した費用の配分が問題になります。直接的に消費した費用は、個別に分けることができますが、費用の中には複数の製品の製造に携わることもあるためです。
たとえば、製品製造後の販売に関わる費用については、製品別に計算することが難しくなるため、合理的に配分する必要があります。また、経理部門や人事部門の社員に支払われた給与など、製造に直接関係しない労務費についても配分が必要です。
ERPシステムの原価管理では、配分基準や配分ルールをあらかじめ設定していれば、原価の自動配賦ができるため、その都度計算して配分する手間が省けます。また、労務費や間接費を、大量生産品ではない受注生産などの個別プロジェクトに配賦計算することも可能です。
最後に、ERPシステムを導入するにあたって押さえておきたいポイントを紹介します。
ERPの導入は、社内全体で考えていくべきプロジェクトです。導入にはコストはもちろん労力を要します。「ERPを導入してもうまく使いこなせない」という事態にならないためにも、導入前に社内環境を整えておく必要があるでしょう。
導入しても業務の効率化が図れなかった事態になる前に、システム化できるものとERPシステムの仕組みをある程度理解しておくことです。事前に何をシステム化できるのか、どのような業務効率化が期待できるかが明確になれば、ERP導入の効果をある程度測定できます。
また、ERPの導入後すぐは、慣れるまで業務が滞る可能性があります。1日でも早くスムーズにERP利用に移行できるよう、運用チームをつくり、責任者を配置することも忘れないようにしましょう。
もうひとつ、ERPを導入する前に押さえておくべきなのはERPシステムの選択と提供元であるベンダーの選択です。ベンダー選択の際は、実績や安全性を考慮して選ぶようにしましょう。
しかしながら、製品選びやベンダー選びを一からはじめるとなると、情報の収集や情報の比較に多大な時間を要します。数ある製品やベンダーから、自社に適したものを選択するのは大変です。
適した製品とベンダーを効率良く探したいなら、Blue Tiger Consulting(BTC)が役に立つでしょう。Blue Tiger Consulting(BTC)は、要望に沿って、適切なERPシステムとベンダーを提案する会社で、実装後のサポートも行っています。
Blue Tiger Consulting(BTC)を利用すれば、導入費用も抑えることが可能です。原価管理をERPシステムで行いたいとお考えなら、BTCへご相談ください。
原価計算や原価管理は、製品やサービスが増えるほど、企業規模が大きくなるほど複雑さを増し、適切な管理が難しくなります。企業規模に関わらず、効率良くかつ正確に原価管理をしたいなら、社内のデータを一元管理できるERPシステムが便利です。