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iPaaSとはなにか?できることからメリットまで解説
2021.06.03 > 業務効率化
企業によっては、業務ごとに独自のシステムを取り入れて管理しているということもあるでしょう。はじめは業務ごとの管理で問題なかったとしても、会社の規模が大きくなると、システム間での連携を図れないことが裏目に出てしまうこともあります。
これまで複数のシステムで管理しているものをまとめたいと考えているなら、iPaaSの導入を検討するのもひとつの方法です。この記事では、iPaaSとは何かというところから、機能、メリットまで解説していきます。
iPaaS(アイパース)は、Integration Platform as a Serviceの略で、複数のシステムを連携させ、業務の自動化を図るクラウドサービスです。
iPaaSは、クラウド型サービス間の連携、また自社で専用のサーバーなどを設置して運用するオンプレミス型とクラウド型のサービス間の連携を可能にします。
次に、iPaaSで何ができるのか、主な機能を取り上げます。
iPaaSを利用すれば、提供する複数のシステムやサービスを連携させることが可能です。
システム連携に必要なのが、APIです。APIとは、Application Programming Interfaceの略で、公式に提供されるシステムの一部を利用する機能のこと。iPaaSはAPIを操作することで、システム間の連携を実現させています。
システムやサービスを完全に自動連携させるには、連携するシステム同士のAPIが公開されていることが必須の条件です。APIが公開されていない場合でもサービス間の連携はできますが、部分自動化にとどまります。
なお、iPaaSが得意とするAPIを利用した連携の利点は、サービスの仕様変更にも対応できることです。使用中のサービス仕様が変わっても、変更後も問題なく連携できます。
iPaaSには、データ連携の機能も備わっています。データ連携とは、単純にシステム間を連携させることでなく、データをリアルタイムで連携させることです。
通常、リアルタイムでのデータ連携の実装には時間がかかりますが、iPaaSは独立したサービスであるため、システム同士の直接の連携と異なり、柔軟にデータ連携させることができます。
iPaaSとは何か、iPaaSにはどのような機能が備わっているのか説明してきましたが、それでは、iPaaSを取り入れることで今の業務がどのように変化するのでしょう。iPaaSを取り入れるメリットを4つ紹介します。
まず、iPaaSを利用することのメリットのひとつが、業務効率化です。
システムを独立して複数運用した場合、たとえ同じデータであっても、それぞれのシステムに読み込ませるためにデータを入力したり、外部から取り込んだりといった作業が発生します。何度も同じデータを扱うのは二度手間です。
iPaaSには、サービスを連携させる機能が備わっていますので、単独で運用していたときのような二重の入力を防ぐことができます。
また、iPaaSでサービスを連携させるということは、それぞれのシステムに蓄積されたデータも連携できるということです。データを連携させるにあたって、古いデータを改めて入力する必要もありません。
以上のように、iPaaSを利用することによって、複雑なシステム間の連携を簡素化できます。独立したシステム内のデータを二重で管理するようなこともなくなりますし、連携がスムーズにできるため、業務効率化を図ることが可能です。
業務効率化により、必要な業務が整理され、ムダがなくなりますので、生産性向上や企業全体の業績向上にもつなげることができます。
各部署でそれぞれシステムを運用している会社では、他部署のデータが必要になったとき、他部署の担当者にお願いする必要がありました。
これが、すぐに取得できるデータであれば問題ないですが、使用しているシステムがほかの業務をカバーするものでなければ、単純にデータを取得するのは難しくなります。場合によっては、システム上からデータを取得して、表計算ソフトでまとめる必要があったのです。
ほかにも、必要なデータが複数の部署で管理されている場合は、それぞれ点在するデータを集めて集計するのが従来のやり方でした。
iPaaSは、サービス間の連携をはじめ、データの連携ができるサービスですから、他部署にお願いしてデータをかき集める必要はなくなります。部署内で使用しているシステム上でデータを取得し、部署内でデータ分析の準備を進めることが可能です。
結果として、データ分析が行いやすくなりますし、複数のサービスと連携させたデータを分析することで、多角的な分析もできます。データを分析して経営に役立てるという面でも、iPaaSの導入にはメリットがあるといえるでしょう。
少し前までは、自社でサーバーや専用のパソコンを準備してシステムの運用を行うオンプレミス型のサービスやシステムが主流でした。しかし、システムやサービスのトレンドは変化し、クラウド型サービスも広く普及してきています。
オンプレミス型からクラウド型サービスに切り替えて、さまざまな場所でデータを確認できるようにしたいと考える企業も増えている状況です。
ここで問題になるのが、オンプレミス型からクラウド型へ移行する場合、「これまでオンプレミス型で管理していた古いデータをどうするか」ということでしょう。古いデータも企業にとっては重要なデータですから、システムの切り替えによって切り捨てるようなことは避けたいところです。
iPaaSは、過去の膨大なデータの有効活用という面でもメリットがあります。前述のようにオンプレミス型サービスとクラウド型サービスの連携も可能だからです。
これまで使っていたオンプレミス型のサービスと、新たに取り入れるクラウド型サービスを連携させることで、オンプレミス型に蓄積された過去のデータも利用できるようになります。iPaaSなら、必要に応じて、過去のデータを引き出し、業務に役立てることが可能です。
システムやサービスは次々に開発されており、機能やサービスは日々進化しています。便利なサービスが登場する中で、これまでの古いサービスの利用を止めて、新しいシステムを取り入れたいというタイミングが訪れることもあるでしょう。
新しいシステムを取り入れるときにネックになるのがデータです。データを新しいシステムに移行する際、連携がうまくできないとシステムの導入もうまくいきません。
ほかにも、新たに便利なシステムを取り入れて業務にいかそうということもあるでしょう。便利なシステムの導入は会社にとってもメリットがありますが、システムを連携させないまま取り入れたのでは、かえって業務を複雑にするだけです。
iPaaSは、データの移行、新たなシステムの導入という点でも大きなメリットがあります。簡単にシステムやデータの連携ができるためです。新しいシステムであっても、iPaaSによってすぐに連携できるため、導入がしやすく、導入後もスムーズに運用できます。
ここまで説明してきたように、iPaaSは、利用しているサービスはそのままに、サービス間の連携を図るのに適しています。
iPaaSを導入したいとお考えなら、まずはBlue Tiger Consultingへお問い合わせください。Blue Tiger Consultingは、iPaaS米国大手Celigo社の日本のパートナーであり、日本での展開を支援しています。
「開発を必要としないシステム連携をしたい」
「今後導入を考えているシステムも含め複数のシステムの連携を図りたい」
という場合は、iPaaSの利用をご検討ください。
iPaaSは、APIを利用したシステムやサービス間の連携、データ連携を得意としたサービスです。クラウド型サービス、あるいはクラウド型サービスとオンプレミス型サービスの相互間で連携が図れます。
連携のための開発を必要としないため、複数のシステムや新たなシステムの導入にも対応しやすいサービスです。システムの統合や連携を考えるなら、iPaaSの導入を検討してみるのも良いでしょう。