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生産管理にERPを選ぶと良い理由とは?課題解決に向けて
2021.04.29 > 業務効率化
ERP(統合基幹業務システム)は、さまざまな業種の企業で活用されている業務管理手法のひとつです。
生産を行う企業において、従来から「MRP」という管理手法を活用した生産管理を行う企業は多くありました。
では、ERPを導入する目的はどのようなものがあり、MRPとはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は生産管理におけるERP導入のメリットやMRPとの違い、ERPシステムの選び方について紹介します。
生産管理の現場において、管理工程は多岐にわたります。
企業の扱う商品によっては工程数に差がある場合もありますが、各工程の管理を徹底することで、効率的な量産や質の向上につなげることができるでしょう。
では、生産管理はどのような目的で実施され、その中でどのような課題が指摘されているのでしょうか。
ここからは、生産管理を行う目的や生産管理の現場で、課題として指摘されている項目について紹介します。
生産管理を行う目的は、生産にかかわるあらゆる工程や現状を把握し、コントロールすることにあります。
生産管理の工程として挙げられるのは、実際にモノを生産して出荷する工程だけではありません。
生産計画・調達計画・工程管理・品質管理・在庫管理・原価管理など、単純に生産を行う過程だけではなく、戦略的に供給量や品質の維持をコントロールすることも含まれます。
たとえば、生産に必要な原材料の仕入れ量や原価管理など、生産にかかわるコストについて把握・管理することも生産管理工程のひとつです。
また、実際に生産を行う現場や在庫管理、経理部門、仕入れ担当などさまざまな部署間の連携速度が向上するため、企業全体の業務効率化を目的に導入する場合もあります。
生産管理においては、いくつかの課題が挙げられます。
手作業によるミスや計画通りに進行しなくなるなど、コミュニケーション不足による生産性の低下なども生産管理における課題のひとつです。
たとえば、入力業務で二重入力が発生し、発注量のミスなどが発生するようなケースは、生産を行う企業にとって大きな損失になります。
また、販売を行う営業担当者が製品の在庫状況を確認したいとき、在庫管理者とコミュニケーションが円滑に取れなければ、リアルタイムに営業現場に情報共有することができません。
つまり、生産管理において「管理方法」はとても重要です。生産管理の方法次第では企業全体の利益の獲得に繋がる場合もあれば、損失を招く可能性があることを認識しておく必要があります。
生産管理において、ERPはどのような役割を担ってくれるのでしょうか。ここからは、ERPとはどのような管理方法なのか、メリットやMRPとの違いについて解説します。
また、生産管理にERPを導入する際、検討するシステムの選び方についても紹介いたします。
ERPとはEnterprise Resources Planningの頭文字で、日本語では「統合基幹業務システム」や「基幹システム」と呼ばれます。
人材や情報、機材、資金などの企業経営に関わるあらゆる業務や情報を管理するシステムです。情報を集約して一元管理し、必要状況に応じて現場にフィードバックする管理方法になります。
生産管理において、MRP(資材所要量計画)という管理方法を取り入れている企業が多くありますが、企業経営全体を管理することができない点が課題でした。
MRPは「必要な時に必要なだけ原料を仕入れて必要なだけつくること」を目的とした管理手法であり、企業全体を管理するものではありません。
また、MRPの要素に、生産に必要な機材や人などの管理も行うようになったものがMRP2です。そして、MRP2の考え方をさらに発展させ、企業全体の会計業務や人事業務、研究開発などにまで範囲を広げたものがERPとなります。
ERPとMRPの違いは「管理する範囲」です。近年では、企業全体を管理することで生産効率アップを図るERPの考え方が主流となりつつあります。
ERPのメリットは、企業経営にかかわる情報を一元管理できることです。
集約した情報を基に戦略を立てることができるため、現場の状況を把握したうえで方向性や経営戦略を決定することができます。
ERPは基本的に管理に必要なシステムの導入を行うため、ペーパーレス化につながるのも特徴です。
また、プライバシーの保護ができるほか、担当者の返答を待つなど業務がストップしたり時間のロスが発生したりする状況をなくし、リアルタイムに情報共有を行うことができます。
システム上に一元管理されているため、二重入力などのミスも少なくなるでしょう。
また、どの部署にどのような人材が必要なのかも把握することができます。
人事部門との連携による採用担当者への情報共有や社員研修による人材育成を通して、経営資源として人材を有効活用できるようになるなど、幅広い部署の業務効率化に効果的です。
生産管理にERPが役に立つ理由のひとつが、生産管理工程が多岐にわたる点です。
生産現場では、工程が多いことから部署・部門間で情報共有することが難しく、管理は部署ごとの縦割りシステムに依存しがちでした。
ERPを導入して共通のシステムに統合することで、縦割りを解消して部署ごとの連携を取りやすくすることができます。
生産管理が適切に行われず生産スピードに遅れが出ることは、他社との競争が激しい市場において他社にシェアを奪われかねない大きなリスクです。
情報を一元管理することで、必要な時に必要な部署で必要な情報を得ることができるようになるためタイムロスが最小限になります。
原料の調達から必要なコスト、生産にかかる納期設定や、在庫管理にいたるまで、一貫した情報管理ができるようになり生産性向上につながるでしょう。
生産管理にERPを導入する場合、どのようなシステムを活用するのかを検討する必要があります。
管理システムにもさまざまな種類があり、勤怠管理・目標管理・社内SNSなど、特定の業務管理に役立つシステムやツールも豊富です。
しかし、ERPでは企業全体の業務管理が必要になるため、ERPに活用できるシステムを選ばなければなりません。
ERPに活用可能なシステムの中には、生産管理に特化したものもあります。しかし、生産管理だけを行う場合、ERPではなくMRPに近い管理体系になってしまうため注意しましょう。
ERPは「企業全体の業務管理を行う」ことが目的であり、導入するシステムは総合的に見て判断し、企業全体に活用できるものを選択する必要があります。
ERPを導入するのであれば、Blue Tiger Consulting(ブルータイガーコンサルティング)の活用がおすすめです。
弊社では最新のクラウドERP業務システムの経験や技術、ノウハウを活かし、企業に合うERPの導入支援を行っております。
数多くの導入実績があるのも特徴で、新しい業務プロセスやアプリケーションの開発支援、バージョンアップに対応するための保守支援までサポート可能です。
導入して終わりではなく、実際に運用しながら企業の状況に合わせて最適化を図ることが可能になるため、ERP導入時にはBlue Tiger Consulting の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
ERPは、さまざまな業種で活用されている業務管理方法の中で、生産管理にも高い効果を発揮します。
部署間での情報共有スピードが格段に向上するため、生産量や時期のコントロールを含め、戦略的な開発・生産を行うことが可能です。
ERPを導入する場合、導入したままの形で運用し続けるのではなく、時代の流れやニーズの流行などに合わせて変化させ、対応していく必要があります。
生産管理の方法を最適化しながら、企業全体の業務管理・効率化を図る手段として、ERPを有効活用してみてはいかがでしょうか。