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会計管理システムのメリットは?機能や選び方を紹介
2022.03.11 > 業務効率化
会計管理システムを導入すれば、経理業務の効率性は大きく向上します。とはいえ、システムには種類や機能に違いがあるため、導入する際は何を基準に選べば良いか悩む方もいるでしょう。
せっかくコストをかけて導入しても、自社に適したものでなければ効率化に失敗するおそれがあります。
今回は、会計管理システムを導入する際のポイントと、種類や機能について解説します。
会社経営に必要な会計業務を効率的に行えるよう一元化したツールが、会計管理システムです。
決算や総務、仕入れから販売など各部門で行われている会計処理が一元化されることで、大幅に業務量を削減できます。また、データとして管理ができるため、伝票や記録に使われていた紙が不要となり、ペーパーレス化も実現します。
すでに自社が導入しているシステムや利用しているサービスなどと連携できると、最低限の入力で自動的に同期できるため、作業時間の短縮や入力ミスの防止にも役立ちます。
ただし、必要な機能や処理方法は企業や業態によっても異なるため、自社に最適な会計管理システムを導入しなければ、十分な効果を得ることができません。
会計管理システムの種類や機能について具体的に把握すれば、自社に適したもの選びやすくなります。この項では、会計管理システムの詳細について解説します。
会計管理システムにはいくつかの種類があり、それぞれの役割には違いがあります。
以下に代表的な3種類を紹介します。会計管理システムの中には、3種類の機能を包括したモデルもあり、ERPの中にこれらの機能が含まれている場合もあります。
財務会計システムを使えば、毎日の仕訳から帳簿や決算書を効率的に作成できます。特に決算書などは、株主や銀行など外部の利害関係者に公開する会計情報となり、自社の経営状況を適切に伝えるためにも重要です。
見やすく可視化された情報は、経営層が財務状況を把握して今後の方針を検討する際にも欠かせません。
管理会計システムは、予算や経費の管理など企業内部に提示するための情報に重点が置かれています。
処理する情報は多岐にわたり、企業全体の経営状況、各部門や支店ごとの成績など、さまざまなデータの分析や評価を行います。キャッシュフローを把握して事業計画や運営を判断するために必要です。
債務・支払管理システムには、売掛(債券)や買掛(債務)を容易に管理できる機能が備わっています。多くの取引先を抱える企業ほど必要性は高くなるでしょう。
業態によっては仕入れや販売など、各部署内で管理を必要とするため、重複して情報を処理しているケースも多く、余分な業務やミスが発生するリスクが高まります。
しかし、一元管理できるシステムがあれば、業務効率が改善できて負担軽減とミスの防止に役立ち、より正確なキャッシュフローを把握できるでしょう。
会計管理システムの主な機能を項目別に紹介します。
財務会計の代表的な機能が伝票の入力です。各データの記帳をして日付や項目ごとに仕分けすることも可能です。支店などもすべて同じシステムで統一することで、企業全体の集計や管理も効率的に行えます。
入力した内容は帳票の出力機能によって可視化でき、決算に必要な貸借対照表や損益計算書なども容易に作成できます。
管理会計では予算管理や経費管理機能があり、財務会計の情報をもとに項目ごとの分析が行えます。具体的に数値化されたデータが提示できるため経営分析にも役立ち、予算や今後のシミュレーションをより細かく行うことができるでしょう。
債務・支払管理システムがあると、債権や債務の管理が一括して行え、支払消込やキャッシュフローの分析などもしやすくなります。
会計管理システムを導入すると、どのようなメリットがあるか紹介します。
会計管理システムを導入していない場合、日々の仕訳や帳票の入力だけではなく、決算書類や財務表などの会計情報の書類は、データを参考にして新たに作る必要があります。
作業が重複することも増えるため、業務負担は大きくなり、入力ミスなどの人的ミスも発生しやすくなるでしょう。
しかし会計管理システムを導入すれば、仕訳や帳票の内容が自動的に反映されるため、各種必要書類の作成の手間が省けます。
さらに、データの連携が行われることで誤入力や二重入力を防ぎ、間違っている箇所も特定しやすくなります。口座情報やクレジットカード明細とも連携が可能で、取引内容などもデータとして管理され自動で反映されます。
新しい制度や法改正があった場合でも、システムのアップデートや設定を変更するだけで対応でき、状況の変化にも迅速かつ柔軟に対処できる点がメリットです。
より迅速な経営判断をするためには、正確で分かりやすい情報を早く入手することが大切です。
会計管理システムを活用することで、さまざまな会計データの収集が素早く行え、各情報をまとめたレポートの作成も簡単に行えます。
リアルタイムで経営の判断ができるようになり、状況に応じた迅速な対応力は企業の強みになるでしょう。
自社に適した会計管理システムの選び方について、ポイントを紹介します。
一般的な会計管理システムには「クラウド型」「インストール型」「オンプレミス型」があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
クラウド型はデータをサーバーに保存することができるため、PCの破損などによるデータ消失のリスクが低いのが特徴です。
システムは常にアップデートされた状態で使用できることから、制度の改定や法改正などがあっても迅速に対応できます。また、PCを買い替えた際も、インターネットに接続できれば簡単に会計管理システムにアクセス可能です。
一方で、「一定のランニングコストがかかる」「カスタマイズが限られる」というデメリットがあるので注意が必要です。
インストール型の場合は、自社のサーバーにデータが保存されるため、オフラインで操作できることと、セキュリティが確保されていることがメリットです。また、一度購入したあとはランニングコストが発生しません。
デメリットは、インストールしたPCが故障した場合などは、データが消失するリスクがある点です。損失を抑えるためには、定期的なバックアップ作業が必要です。
さらに、クラウド型とは異なりアップデートは手動で行わなくてはならないため、手間とコストもかかります。
クラウド型・インストール型以外では、自社向けに開発するオンプレミス型があります。セキュリティが強固で、情報の保護を重視する企業に適しています。
しかし、「開発には高いコストが必要」「運用までには時間がかかる」といったデメリットがあります。
財務諸表は、誰もが正しく比較できるように「会計基準」にしたがって作成しなければなりません。
この基準には日本独自の「日本会計基準」や、アメリカで用いられている「米国会計基準」、EU圏の上場企業では義務化された「IFRS(国際会計基準)」、日本会計基準と国際基準の中間的な位置付けとして新設された「J-IFRS」の合計4種類あります。
会計管理システムによっては一部対応していない場合もあるため、自社の会計基準が使用できるか必ず導入前に調べておきましょう。
業務効率化のためには、給与管理システムや販売管理システムなど、自社で利用している既存システムと連携できるかどうかも重要です。APIを使用して連携を行えば、導入がスムーズになり自動化できる範囲が広くなります。
Blue Tiger Consulting(ブルータイガーコンサルティング)なら、最新のクラウドERPについて熟知しているコンサルタントが、システム同士のスムーズな連携をサポートいたします。
現在クラウド型の会計管理システム導入を検討中であれば、ぜひBlue Tiger Consultingにご相談ください。
会計管理システムは、財務会計や管理会計などを一元的に管理できるツールです。一元化による業務の効率化は、ミスを減らせるだけではなく迅速な経営判断にも役立つため、多くの企業が導入しています。
とはいえ、自社に適したシステムを導入しなければ、十分な効果が得られません。特に、既存システムとの連携は重要になるでしょう。
会計管理システムを導入する際は、自社の経営課題や既存システムとの連携をふまえたうえで、最適なモデルを選ぶことが大切です。