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【導入事例】中小企業に合ったクラウドERPの選び方や導入方法
2021.04.26 > 業務効率化
ERP(基幹業務システム)のサービスが普及してきたことにより、ERPのメリットを聞く機会も増えたかもしれません。少し前までは、ERPは大企業で取り入れられているというイメージがありました。しかし、今や大企業だけでなく、中小企業でもERPの導入が広がりつつあります。
この記事では、中小企業でERPを導入するならどの点に注目すべきか、中小企業に合った選び方と導入事例、導入ポイントを見ていきましょう。
これまで、ERPの導入は社内でシステムを構築またはパッケージを購入し、カスタマイズしていく方法が主流でした。しかし、社内の業務体制に適したシステムを構築しやすい反面、従来の方法だと多大なコストがかかってしまいます。
このような従来型の方法は、クラウドの発展にともない変化しました。インターネットによりサービスを提供するタイプのクラウドERPが登場したことにより、大企業だけのソリューションではなくなったのです。
クラウドERPにより、多くの中小企業がERPを取り入れやすい形になりました。近年では、クラウドERPを提供する業者が増えていますので、中小企業に適したものを選択する必要があります。中小企業におけるERPの選択や導入のポイントを整理してみましょう。
中小企業に適したクラウドERPを選ぶ際は、以下のポイントを押さえて選定すると良いです。
自社システムの課題あるいは業務課題を整理し、課題を解決できるような自社に合ったものを選ぶようにします。注意したいのは、機能が多いほど良いとは限らないことです。
機能の充実した上位製品ほど、中小企業だと機能過多になり価格も跳ね上がります。どれだけ多機能かではなく、備わった機能が自社の課題を解決できるかで比較しましょう。
企業規模や変化に合わせてERPを変更すると、乗り換えの際に多大なコストがかかるだけでなく、社内整備も一からになります。企業の成長や市場の変化、あるいは新規事業開発などに合わせて柔軟にカスタマイズできる、乗り換えが必要ないクラウドERPがおすすめです。
これまでクラウドERPを導入したことがない企業の場合は特に、トラブルが起きたときの対処などに不安があるかと思います。実装や運用時のサポートがしっかりしているクラウドERPの導入がおすすめです。
クラウドERPを導入するうえで最も重要なポイントは、クラウドERP導入の目的を明確化しておくことです。
目的を定めずに導入すると、自社の業務とERPの機能がマッチせず、導入後のカスタマイズに多大なコストがかかることもあります。カスタマイズをなるべく減らすためにも、目的を明確にし、カバーしたい業務範囲を決めておくことが重要なポイントです。
導入の目的を明確にするためにも、業務の洗い出し、各部署での課題の明確化など、必要な準備をしておきましょう。
中小企業でクラウドERPを取り入れるとどのような効果が期待できるのでしょうか。導入後をイメージしやすくするために、いくつか事例を紹介します。
もともと卸売業K社は、販売・在庫・倉庫管理をオンプレミスシステムで、EC・会計・給与・受発注管理をパッケージソフトで行っていました。
取引先やビジネス形態の移行にともない追加開発する形で運用していましたが、海外事業の展開にともない管理が難しくなっていきます。そこで、海外事業の強化のために卸売業K社が取り入れたのがERPです。
卸売業K社はうまく導入できるよう、小規模な子会社からERPを取り入れていきました。結果として、売上や業務量が増加しても人員を増強せずに済み、海外事業を統制する環境が整ったことで、ERPの導入・運用に成功しています。
製造業B社は、将来の発展が期待されている分野に強みを持った会社です。創業したばかりのスタートアップ企業で、グローバル展開による急成長に対応するべく、拡張性が高く、ビジネスプロセスを標準化し管理できる業務ソフトウェアが必要と考えていました。
そこで、スタートアップ企業でも導入しやすいERPを選定し、短期間で導入を進めます。製造業B社がERPの選定で重視したのは、多くのベンチャー企業での導入実績、完全なシステムの統合、拡張性、プロセスの標準化と効率化、カスタマイズのしやすさ、海外展開、などです。
さまざまな視点から選んだERPの導入は低コストで済み、あらゆる作業の見える化が進みました。これにより、製造業B社では、ロスの削減やバックオフィス工数の大幅な削減が実現しています。
医療機器や関連するサービスを展開する医療機器メーカーP社は、国内だけでなく海外事業にも力を入れるようになりました。しかし、思うような事業展開が海外ではできません。国内とは違い、海外ではより迅速で的確な意思決定、業務遂行がビジネスを左右するためです。
従来よりも迅速な意思決定と業務遂行のために、ERPが必要と考え、導入に至りました。はじめてERPを導入する医療機器メーカーP社は複数のERPを検討しますが、短期間で導入できる点に魅力を感じ、クラウドERPの導入を行います。
結果、ERPに期待した効果が表れ、業務効率と仕事のスピードが改善しました。さらに、業務が可視化されてリアルタイムでの状況把握ができるようになったため、同社ではコンプランスも向上しています。
流通業P社は、eコマース専門の中間流通業者です。eコマースは仕組みがシンプルであるものの、扱う商品数が多く膨大であることに課題がありました。
管理をオンプレミスシステムや属人的な物流モデルで行うと事業の発展は難しくなります。そこで同社が取り入れたのがクラウドERPです。
導入後、クラウドERPをタブレットのアプリと組み合わせることで、同社は作業ミスを大幅に減らすことに成功しました。
さらに、クラウドの強みであるリアルタイムのやり取りで、商品の受発注データがリアルタイムで一元管理できるようになります。リアルに状況を把握できるクラウドERPは、eコマースにかかわる流通業P社の事業形態にマッチした内容でした。
クラウドERPの導入と運用により、事例のようなさまざまな効果が期待できます。最後に、導入時の注意点を押さえておきましょう。
オンプレミスのERPの導入に時間がかかるのは想像がつくかと思います。それでは、クラウドERPならすぐに導入できるのかというと、短期間で導入できるとも限りません。
ERPの選定から初期設定、導入までのテスト、本稼働までを考えると5~9ヶ月ほどは想定しておく必要があります。カスタマイズが必要な場合は、さらに期間を要することもあるでしょう。
もちろん、導入にともないユーザーがシステムを使えるようにするための教育も必要です。場合によっては、誰でも扱えるようにマニュアルの作成を行うこともあるでしょう。
導入から本稼働にかかわるさまざまな準備や環境づくりを考えると、どうしても時間がかかってしまいます。自社に合わせて一から開発するのとは異なり稼働までの時間は短縮できますが、クラウドERPなら安易にすぐに利用できるようになると考えないことです。
本稼働まである程度の期間を見越して、余裕をもって導入することをおすすめします。
時間がかかるとはわかっていても、クラウドERPをできるだけ早く取り入れたいと考える企業も多いでしょう。短期間ですぐに利用できるようにしたいなら、システム導入をサポートしてくれる導入支援サービスの利用がおすすめです。
クラウドERPの導入には、Blue Tiger Consulting(ブルータイガーコンサルティング)を活用してみてはいかがでしょうか。Blue Tiger ConsultingはクラウドERPのテクノロジーやビジネスプロセスを熟知しているため、基本設定を代行して導入支援を行い、最短3ヶ月での導入を可能にいたします。
もちろん、業務に合わせた拡張、アプリ開発もできます。導入後も安心して使用できるよう、継続的な保守管理や課題解決の対策の提案することが可能です。
クラウドERPの導入でお困りの方は、ぜひBlue Tiger Consultingまでお気軽にご相談ください。
中小企業でERPの導入を考えているなら、取り入れやすいクラウドERPで考えてみるのが良いでしょう。クラウドERPなら中小企業の課題解決に適した機能をもったERPが見つかりやすいです。また、クラウドERPの短期間での導入を考えているなら、導入支援サービスの利用も検討してみましょう。