従来型(オンプレミス)ERP vs クラウドERP(NetSuite)

2018.08.21

NetSuiteの導入を検討している潜在ユーザは、ITベンダーを選ぶときにどのベンダーが良いか見極めるのが大切です。例えばオーダーメードスーツを頼む場合は経験豊かなプロに任せたいでしょうね。オーダースーツが身の丈に合わなかったらダイエットすれば又はスーツを捨てればいいですが、しかしERP(基幹システム)がそう簡単には終わりません。会社が投資をかけて導入した基幹システムですから意思決定者が通常「しばらく使って見てください」といいます。その結果業務に合わないシステムで無理矢理に日常業務をこなし、窮屈なスーツを日々着用することになりかねません。本ブログを全て読み終えるとNetSuiteコンサルタントがどう考えどうシステムを設定するかはわかりますので、会社のご要望に合致したITベンダーを選べるだろうと思います。

既にNetSuiteを利用しているユーザは「導入の段階であの機能を要求しておけば良かったのに」と思いがちです。導入中NetSuiteの全体像が見えなかったのでイメージしにくかったですが、実際に使ってみるとやっぱりあの機能がほしいと思うようになります。新機能を追加すると決断したら、システム設定を変更するだけでいけるか、それとも少し開発が必要なのかを判断し、ベンダーや社内ITチームに任せることとなります。別のブログでどの機能は設定変更でカバーでき、どんな場合に開発が必要なのかをご案内します。

私自身が十年以上Oracle E-Business SuiteとNetSuiteの導入コンサルタントをしてきましたが、潜在顧客に初めて合うときにはやはり緊張しています。

ドキドキしている理由は、顧客の会計/物流/製造/IT責任者の方々が会議に集まり、どんな質問が出てくるかは予測しにくいからです。会話が盛り上がるために顧客業界の常識を事前に調べておきますものの、ERPの基本を把握しないと「あの機能はERP基本でカバーできるか、開発が必要なのか、開発工数がどのぐらいだろうか」という質問がでると困難な場面に遭遇します。BTCのブログでNetSuiteの基本とNetSuiteに隠されている業務プロセスを説明しますので、NetSuiteコンサルタントを志している方に少しでもお役に立てればと思います。

従来型ERPとは

NetSuiteが世界NO. 1のクラウド型ERPとして名を知られています。クラウド型ERPは従来型ERPの機能を継承しているので、まず典型的なERPを話したいと思います。

ERPはEnterprise Resource Planningの略語で、企業の基幹システムとして活躍しています。経営におけるヒト・モノ・カネの動きを管理し、コンピュータで情報を統合化の上、日常運営と意思決定を支援するためのシステムです。SAPとOracle E-Business Suiteが従来型ERPの世界トップ2ですが、両方とも最初は財務会計パッケージとして発足し、次第に在庫管理や製造管理などの機能を充実させ、ついに経営活動を全て管理するシステムへと進化しました。

従来型ERPは80年代から発足し、90年代に欧米で全盛期を迎えました。日本においてもSAPやOracle E-Business Suiteが数多くの企業に導入されています。

NetSuiteについて

NetSuiteは90年後半よりクラウド型ERPサービスを提供し、今や24,000万超の企業様に愛用されています。2016年2月現在、NetSuiteがクラウドERPにおいて18%のシェアを所有し、世界No.1のクラウドERPとして輝いています。

クラウドサービスなのでNetSuiteの特徴は、お客様自身がサーバーを保有しなくていいことにあります。従来型ERPは顧客が自社でサーバーを保有し保守するのに対し、ユーザがNetSuiteのサーバーと保守を気にしなくて良いです。米国NetSuite社がサーバーを管理しているので、企業様がサーバーの面倒を見る手間を省き本業に集中できるようになります。

なお、NetSuiteは年に二回無料でバージョンアップされ、最先端のERPを気楽にご利用いただき、バージョンアップ時の追加ライセンスとコンサルティング費用を気にしなくて構いません。

従来型に比べるとNetSuiteのコストパフォーマンスが良い一方、機能も手抜きなく充実しています。NetSuiteは本来のERP/ 財務会計機能も持っていれば、CRM(顧客管理)やE コマースなど斬新なファンクションも有します。

(1)ERP/ 財務会計

誰がいつどんな企業活動を行い、いくら原価を消費しいくら売上を創出しているか、リアルタイムで把握するのはERPの中核機能です。人間に例えると常に健康診断を受けている方のように、あらゆる臓器がどんな健康状態なのかいつでも数字で見えます。企業活動はそれぞれ財務会計、受発注管理、販売管理、在庫管理などのモジュールで管理されます。クラウドERP世界No.1として、NetSuiteは従来型と変わらないERP基本機能が備えています。

(2)CRM(顧客管理)

CRM(Customer Relationship Management)とは顧客管理システムです。各営業がどの顧客又は潜在顧客を担当し、いつごろ受注できそうなのか、営業活動の全体像が一目瞭然となり、受注後の事後分析(なぜ受注できたかの営業戦略顕在化)及び受注前の事前予測の可能で、攻めの経営者に気に入られます。

NetSuiteにおけるCRMの特徴をひとつご紹介いたしましょう。現在主流のクラウドCRMは「CRMのみ」となり、基幹システムと連携する場合、大規模な開発が余儀なくされます。一方NetSuiteのCRM機能がERPと既に連携しているので追加開発の必要がありません。ユーザがより早くCRMのメリットを享受し営業の強化や利益の増収を目指すことができます。

(3)Eコマース

Eコマース機能を利用すると、企業様はアマゾン風の通販サイトを短期間に構築できます。海外進出後より早く通販をしたい場合には、Eコマースの導入をご検討ください。

NetSuite OneWorld

複数のNetSuiteソリューションが提供されていますが、以下は3つのパッケージを紹介します。

  1. NetSuite
    単一拠点でERP/会計機能が入っているパッケージです。
  2. NetSuite CRM
    CRM機能のみが入っているクラウドサービスです。
  3. NetSuite OneWorld
    ERP、CRM、Eコマースが全部の機能が実装され、多国籍各拠点の経営を本社と支社視点で同時に管理できます。

NetSuite OneWorldは多言語多通貨多税制ソリューションです。当該機能を導入すれば、複数の国や地域にまたがる管理会計や顧客情報などを、本社と支社あらゆる視点で効率的に統合できます。例えばERPが無かった時代に、海外拠点で商習慣等が異なり、その経営健康度が見えない案件が多々発生していました。

クラウドの時代になると海外展開の企業は、意思疎通しながらIT投資等固定費用を最低限に抑え、資金を集中的に市場開拓に投入したい戦略は当たり前になっています。

NetSuite OneWorldは多国籍企業様の海外展開のため貢献しています。19言語、190以上の通貨とその業務がNetSuiteに含まれております。拠点ごとの商習慣や税制度/法制度を守ることは海外展開の前提条件です。NetSuiteはその前提条件を満たしている一方、本社視点で世界各拠点の経営を指導監督の上標準化・効率化・内部統合に助力します。

NetSuite OneWorldはクラウド独特の拡張性と迅速な導入展開をお約束します。また、本社にすでに導入済みのオンプレミス(自社がサーバーを保有する)基幹システムを保持したまま、拠点にNetSuiteを導入し連携することも可能です。二種類以上のERPで各拠点を運営を管理する方式は「ハイブリッドERP」と言われます。

どんな企業がNetSuiteを導入したか

高速成長、又は海外展開のお客様がNetSuiteをよく導入しています。手作りの基幹システムと従来型ERPは、導入は通常数年間かかります。システムが出来た時点で業務流れが変わってしまい、システムを活用させるためにまた追加開発費用が必要になります。

ランチに例えれば、サラリーマンが昼ごはんを選ぶ時に美味しさよりも速さを重視しています。スケジュールが詰まってあるからたっぷり時間をかけて美味しいレストランの前で待つのは勿体無いからです。

NetSuiteの導入期間は通常数ヶ月しかありません。導入コストを削減した上でより早期にクラウドERPを活用しより早めに本業に専念できることはNetSuite最大の魅力です。